物を捨てきれないなりに。

じゃあ最大利益目指すの?レベル上げの自由と、そもそもミニマリストはお金がかかる話

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本記事は前記事「ミニマリストは仕事ができないの?実例を一切使わずに反証してみた」の続きです。そのため、先にそちらの記事に目を通した上で読み進めることをおすすめいたします。

もう少しこのテーマについて考えてみよう

アンサーとしては前回で充分だけれど…

前回の記事「ミニマリストは仕事ができないの?実例を一切使わずに反証してみた」では、目標設定からスタートして、ミニマリストと仕事の関係性について考えてみました。これだけでも「ミニマリストって、仕事が出来ない人がやむを得ずに選択するレベルの低い生き方なの?」のアンサーとしては充分です。

しかし、このテーマは一記事で済ませるにはもったいない面白さです。せっかくですので、もう少し考えを広げてみましょう。

そもそも生活費取得と生活費消費は最大効率化するべきなのか?

前記事「ミニマリストは仕事ができないの?実例を一切使わずに反証してみた」の文章を以下に引用しています。

もっといえば、最大効率化をはかるなら、両方実施するべきでしょう。

今回考えていくのは、この「最大効率化」の部分です。企業は最大利益を追い求めますが(と、ここでは仮定します)、果たして個人としての僕らは最大効率化を求めるべきなのでしょうか。

最大化を考える意味

生活費取得・消費の効率化を考える意味は、前記事「ミニマリストは仕事ができないの?実例を一切使わずに反証してみた」での目標設定が「生活する」だったためです。

つまり、この効率化にはゴールがあります。

生活費取得と生活費消費を最大効率化すると、おそらく「生活する」という目的(ゴール)を簡単に達成してしまいます。あくまで目標達成のための効率化である以上、100%以上の達成率は本来不要なはずです。

目的(ゴール)達成後のスタイル

僕らはラスボスを倒すためにレベル上げをする

RPGにおいて、ラスボスを倒すためには、主人公たちにある一定のレベルと強さが必要です。

このレベルに達しないままボス戦に挑むと負けてしまうため、適当なレベルになるまで周辺ダンジョンでレベル上げをすることになります。それがゲームバランスである以上、全てのプレイヤーが多かれ少なかれこの過程を経るでしょう。

ラスボスを倒せるレベルになった後のプレイ方法は二つに分かれる

しかし、いざラスボスを倒せるレベルになってしまうと、その後のプレイスタイルは大きく二つに分かれます。即ち、すぐにラストダンジョンに突入する組と、まだまだレベルを上げ続ける組です。

このことは、そのまま今回の設定目標「生活する」にも当てはまります。

「生活する」という目的が達成できればいい組と、目的達成以上の生活費の維持を求める組の二種類の人間がいるのです。

目的達成以上の生活費の維持を求めるのは何故か

目的達成以上の生活費がほしい背景は何でしょうか。

そもそもの目的とする生活費自体が高額である場合は、ここに含みません。まだ達成率100%を超えていない状態であり、「たくさんお金がかかるからたくさんお金を稼がなくちゃ」という話でしかないからです。ここで考えてみるのは、「お金は足りてるけど、まだ稼ぐのはどうして?」ということです。

リスクヘッジとしての貯金

考えてみると、目標達成率100%以上の生活費を求めるのは、資産計上することによって、将来に対してリスクヘッジしているのだと思います。バッファを持たせておきたいということかと思います。

余剰分の生活費を確保するのは貯金のためであり、まだ見ぬ将来の「いざという時のため」です。つまり、「ラスボスを倒すレベルには達したけど、まだ不安だから念のためもう少しレベル上げておこう」状態です。

Lv99のリスクヘッジは、もはや趣味の領域

ただ、これが「Lv99まであげないと満足できない」になると、事情が違います。そこまでリスクヘッジする必要は実際にはなく、過度にバッファを積んでしまっている状態です。それもプレイスタイルのひとつではありますが、もはや趣味の領域です。

単純にレベル上げが大好き!なのかもしれませんし、あるいは、そもそも適性なレベルの検討がまったくつかず、漠然と不安なのかもしれません。理由は色々イメージできますね。

もっと少ないリスクヘッジでも攻略は可能

また、そもそもリスクヘッジせずとも、戦い方に難がなければ(たとえば、ボス戦の途中にトイレに立たない、とか!)適性レベルのままでラスボスを倒すことは可能でしょう。もっとタイトな戦い方をすれば適性レベル未満でもクリアが可能かもしれません。そういったレベルアタック的な楽しみ方もアリでしょう。これも趣味の領域です。

当然、どのプレイスタイルをとってもよい

ここで大切なのは、目的を達成する上でどれだけリスクヘッジとして確保するかは人それぞれだということです。これらは、それぞれのプレイスタイルとして許容されます。

RPGをプレイ中、後ろから友人達に「あ~、もっとレベル上げなきゃ!」とか「上げすぎだよwそんなレベル上げる必要ないってww」と言われたとしても、それはどうでもいいことです。遊んでいるのが本人である以上、本人にとって楽しい遊び方が正義です。

(でも、ぎゃあぎゃあ言い合いながらプレイするのも、それはそれで楽しい。これもまた許容されるプレイスタイル)

「仕事ができて、お金が稼げれば、ミニマリストはやらないのか?」への僕なりの回答

さて、ここで再び「社畜だけどミニマリスト」さんの記事「ミニマリストは負け・あきらめの終着点なのか?」から引用いたします。

「もしもバリバリ仕事が出来て、お金をガンガン稼げていたら、ミニマリストはやらないんですか?」

これまでのことを踏まえた上で、上記質問に回答するのなら、僕の選択肢は二つです。

  1. 「バリバリ仕事してガンガン稼ぎ、貯金しながらミニマリストする」
  2. 「一瞬のバリバリで目標達成(生活費を捻出)し、あとは自由に過ごしながらミニマリストする」

今は割とバリバリ働いている

現状の僕は、どちらかというと前者を採用しています。バリバリ働くなら、今の内が華だと思ったからです。ここでいう「バリバリ働く」の意味は、employeeとしての雇用契約をイメージしています。

最近転職したのですが、転職する上でフリーになる選択肢も検討しました。しかし、「一度フリーになってから正社員に戻る」のは、「もう一度正社員を経験してから後でフリーになる」よりはるかに大変です。今しかできないなら、とりあえずやっておこうと思いました。

お金があまる

でも、正直僕自身はそんなにお金を使わない人間なので、今の生活費取得をだいぶ持て余しています。ルームシェアをしているせいというのもあるんですが…。(関連記事「家賃を安く抑えたい!友人を説得しルームシェアする必勝プラン」)

リスクヘッジが不要だとは思いませんが、自分の場合、そのヘッジは自分の能力によって担保したいところです。「芸は身を助ける」ということですね。お金は使えばなくなりますが、自分の腕はよっぽどのことがなければなくなりません。

あわせて、貯金によるリスクヘッジも必要でしょうが、それはある程度あれば充分だと思います。あくまで、仕事のめぐり合わせが悪く、期間が空いてしまった時などに登場するサブバッテリとしての役目を果たせば、事足りる話です。

「正社員モッタイナイ信仰」を満足させるための数年間

現在、正社員を続けているのは、「正社員できる内に正社員しておかないのはもったいない」という意識から来ているので、これはただのモッタイナイ信仰です。

そのため、信仰が満足すれば、フリーに移行していくことになるかなと思います。多分、あと数年も正社員を満喫すれば大体満足するだろうという気がするので、その後ですね。

せっかくの数年間ですから、リスクヘッジとしての自分の能力に更にプラスアルファができればいいなと思っています。

「ミニマリストって仕事ができない人の生き方?」に対する僕なりの回答

前記事も含めてまとめますと、

「ミニマリストって、仕事が出来ない人がやむを得ずに選択するレベルの低い生き方なの?」

ミニマリストの皆様、こう聞かれたら何て答えますか?

「社畜だけどミニマリスト」/ミニマリストは負け・あきらめの終着点なのか?

この質問への僕の回答は「ちょっと何言っているかよくわからない」になります。

両者は対立も協調もしないので、消費効率を上げる話と取得効率を上げる話は、全くパラレルに存在しえます。

そもそも「ミニマリスト=生活費消費パフォーマンス改善」は成り立たない

ミニマリスト志向によって、消費はかえって増える

さあ、最後のピースです。

ここまで来て初めて僕の考えをいいますと、僕自身は、ミニマリストが消費活動のパフォーマンス向上に繋がるとは全然思っていません。

事実、僕はミニマリストを志向してからの方が出費が増していますし、実際に実践している僕の印象としては、ミニマリストは非常に贅沢でお金がかかるライフスタイルです。(関連記事「ミニマリストは少ないお金で暮らせない」)

前提が崩れれば、質問が瓦解する

つまり、ここまで「ミニマリスト=生活費消費が効率化される」が成り立つという仮定のもと、反証してきましたが、この話はそもそも最初から成り立ちません。前提がおかしいわけです。

なので、より正確に先ほどの質問に答えるなら、「ちょっと何言っているかよくわからないし、そもそもミニマリストってお金かかるよ?」になります。

ピースフルにいきたい

これだけだと若干突き放した印象になってしまいますが、飲み会の席などで、ユーモアまじりに答えることができれば、場も盛り上がるでしょう。

もし、とっさに相手を納得させられないようなら(必ずしも納得してもらう必要もありませんが)、ブログのURLをさっと渡して、訪問者になっていただければ、よりWin-Winかなと思います。

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