ないなりです。
この記事はtwitterアンケートのもと、皆さんのご要望から執筆しております。片付け方の記事です。
長くなりそうな場合は、シリーズ化しようかと思います。
ご期待に応えられるとよいのですが。
片付け・整理整頓、苦手です。
まず、初めに言っておくと、筆者は片付けが苦手です。「かつて苦手だった」のではなく、「現在進行形で苦手」です。片付けが得意な人というのは、何を気を付けるでもなく、ごく自然に呼吸するように片付けができるのだと思いますが、苦手な人はそれができません。僕もそうです。
なので、自分の場合、感覚ではなく理屈で片付けをします。
この記事は、僕と同じように感覚的にごく自然に片付けをするのは無理!という人向けの、理屈で片付け方を考える記事です。
限界収納面積を算出してみよう
さて、では早速、限界収納面積理論値について考えてみたいと思います。
いきなりなんだと思われるかもしれませんが、安心してください。僕の造語です。
要は「今の持ち物を効率的に片付けた場合、どのくらいまで片付けられるか?」を考えるための指標値だと思ってください。
全ての所有物を部屋の高さまで積み上げ収納したら、どうなる?
まず家にあるすべての所有物(=オブジェクト)の体積を合計し、それを部屋の高さで割ってみてください。
え、なになに?と思うかもしれませんが、大丈夫です。要は、家のすべてのオブジェクトを壁際に寄せてみて、天井までいっぱいに敷き詰めた時、どのくらいの面積になるか?を想像しようということです。
想像できましたか? この面積が限界収納面積の理論値になります。
限界収納面積理論値より、部屋が片付くことはありえない
限界収納面積は、「どんなにがんばってもこれ以上整理することはできない」という量になります。
天井までぎゅうぎゅうにオブジェクトを敷き詰めているわけですから、どんなに効率的に片付けをしたところで、これ以上は片付けられません。まず片付けは、この限界収納面積を意識するところから始めましょう。
かんたんなイメージ方法: 一畳の押入れ収納に所有物全部入る?
もう少しわかりやすい例を出します。
たとえば、天井まで突き抜けの一畳くらいの押入があったとします。あなたの持っているすべてのオブジェクトをその押入に詰め込んだら、押入の中に納まるでしょうか? それとも溢れてしまうでしょうか?
納まるのであれば、あなたの家の限界収納面積理論値は一畳未満。溢れてしまうなら、限界収納面積理論値は、一畳以上ということになります。
限界収納面積からライフゾーンスペースを割り出そう
そして、部屋の面積からこの限界収納面積理論値を引いた面積が、限界まで片付けた際に我々が確保できる部屋の面積ということになります。これをライフゾーンスペースとでも呼んでみましょうか。(どんどん造語が出てくる)
六畳の部屋で、限界収納面積理論値がきっかり一畳なら、ライフゾーンスペースは「6-1=5」で五畳になる計算です。
計算結果、期待通りですか?
イメージしてみてください。ざっくりでいいです。限界収納面積理論値は何畳くらいになったでしょうか? そこから計算したライフゾーンスペースは何畳になったでしょうか? その面積は、あなたの理想通りでしょうか?
もし、この時点で「え、私の部屋狭すぎ?」と思うかたは、おそらくモノを持ちすぎています。隙間収納や天井収納、棚をいくら活用しても、あなたのオブジェクトが限界収納面積理論値より小さくなることはありえません。だって、限界まで収納した状態が限界収納面積なのですから。この時点で自分の理想面積に到達していないなら、まず限界収納面積を減らさないことには始まらないのです。
ちなみに、自分の場合、限界収納面積は、一畳ぴったりくらいだと思います。ほとんどの領域を防音室と洗濯機が占領しています。これがなければ多分半畳未満でおさまると思うのですが……もう、これは業のようなものですね。
理論値を計算したら、今度は現実値で収納を考えてみよう
前述の項では、限界収納面積について触れました。ただし、これは理論値です。どういうことかというと「実際には、天井までモノを収納する人はなかなかいないよねー」ということです。
天井まで敷き詰めないなら、どこまで敷き詰める?
じゃあ、現実的な限界収納面積としては、どのくらいが適当でしょうか?
これは、つまり自分が普段どのくらいの高さでモノを収納しているかということです。自分の部屋に置いてある一番高い棚を基準にすればわかりやすいです。多分ですが、皆さん、大体天井までの1/3か1/4くらいを立体収納として活用されているのではないでしょうか。
天井いっぱい(1)まで敷きつめていたオブジェクトを、棚の高さ(1/3~1/4)で敷き詰め直すということは、高さが減った分面積が増すということです。つまり、限界収納面積の理論値を3~4倍くらいすると、現実値になるという事実を示します。つまり、
限界収納面積理論値 × (収納高さの分母) = 限界収納面積現実値
という式になります。
自分の場合、一畳×3~4なので、限界収納面積の現実値は四畳くらい。それを部屋の広さから引くと、ライフゾーンスペースは二畳の計算になれます。大体そんなものだと思います。
現実値、期待通りですか?
さあ、今度は何畳くらいになったでしょうか。
もしかして、部屋の広さよりも多くなってしまったでしょうか? だとすれば、やっぱりモノを持ちすぎです。それでは、現実的にあなたの部屋が片付く未来はありません。友人が来た時だけ、押入れにとにかくぎゅうぎゅうにモノを隠蔽すれば、理論的には一時的に部屋を綺麗に見せることはできるかもしれませんが、それはあなたの現実・日常ではありません。
もっとモノを減らすか、収納の高さ基準を上げる必要があります。
現実値で弾きだした限界収納面積を、実際に部屋に配置しよう
さて、限界収納面積の現実値が明らかになったら、今度は部屋の中にその収納をどう散らすか考えましょう。
……というところで、次回に続きたいと思います。気長にお待ちください。
今回のまとめ
- 全ての所有物を天井まで積み上げたら、どのくらいの面積になる? それが限界収納面積。
- 限界収納面積以上に部屋が片付くことはない。だって限界なんだから。
- 部屋の広さから限界収納面積を引いた残りが自分の生活圏=ライフゾーンスペース。
- 実際には、天井までモノを積み上げることはあまりないから、棚の高さで計算して限界収納面積の現実値を出そう。