ないなりです。
筆者は、IT企業でPM(プロジェクトマネージャー)をしているのですが、最近、不覚にも「PMは言語わからん方がいいのかもしれん」と思うことが、一度だけありました。今日は、そのことについて書きたいと思います。
一般的にPMが言語わからんと、下は苦労する
まず、前提として、PMが言語わからんちだと、多くの場合、作業者は辛いです。
理由は、作業者の苦しみとかわかってくれないというのがひとつ、言語仕様を無視して上流工程を回しがちだからというのがひとつ、他色々です。
僕も技術者あがり(というか、今でも技術者なのですが。技術者⇒PMではなく、技術者仕事の上にPM仕事が乗っただけというね…)なので、よくわかります。
そのうえで、最近「あ、でも、こういう時PMは言語わからん方がいいかもしれんな」と思うシーンがありました。
最近回している案件がたまたま未経験言語
最近やっている案件が、たまたま自分にとって未経験の言語でした。
オフの時間使って勉強しとこうかと思ったのですが、なんとなくお絵描きしたり、小説書いたり、作曲したり、ゲーム作ったり、アニメ見てたら製造工程が来てしまいました。こやつめハハハ。
というわけで、門外漢状態で製造フェーズを迎えたのですが、今のところ、予想以上にスムーズに進んでいます。何故なのか。
自分でやるやる病が発症しない
なんといっても、これです。自分でやるやる病が発症しない。これはでかい。
自分で書けると、書いてしまう
もともと技術者なので、筆者は、自分が書ける局面だと、ついコードを書いてしまうタイプです。マネジメント業務がみっちり入ってるのに、ついやってしまう。ずっとエクセル開いて、ms project開いてしていると、息抜きにコード書きたくなる。
結果、何故かPMの自分に実作業が積んであったりする不思議な光景を迎えることになります。
自分で書けないから、「ついつい自分で書いてしまう」がなくて済む
でも、そもそも書けないなら、この問題は発生しません。自分でやるやる病を発症しようにも、自分でやれないから。
人にタスクを振るの、割と苦手で、面倒なタスクとか簡単なタスクとかあると、ついつい自分でやっちゃいがちなのですが、今のところ上手にタスク分担できている気がします。だって、自分ではできないから。人に振るしかない。結果、得意な人に得意なことをまかせる努力をするので、かえってうまく回る。
作業者の意見を素直に聞ける
これも、メリットかなーと思います。
言語がわからないと、相手の方が自分より詳しいことが確定なので、作業者の話を素直に聞ける気がします。自分の方が詳しいことだと、どうしても自分で完結しちゃいがちなので。
なんか、かつてないほど一体感が生まれている気がする
作業者にジャッジをゆだねても、自分でジャッジしても、判断結果が一緒ならアウトプットに差はないかもしれませんが、作業者にヒアリングしている分、プロジェクト内にコミュニケーションが発生します。そのせいか、かつてないほど一体感が生まれている気がします。作業者目線だと、自分の発言がプロジェクトに採用されるので、満足度につながっているのかもしれません。自然と形成される当事者意識というか。
不安なこと : レビューどうしよう
というわけで、「ああ、たまたま勉強が間に合わなかったけれど、PMとして言語わからない状態も意外にメリットあるな…」と思ったわけです。
ただ、反面、現在、ちょっとだけ不安に思っていることがあります。
それはレビューです。
マジリク飛んできたときに、まったく知らない言語をいかにレビューするか。悩ましい。
おぼえればいいよね
とはいえ、あくまでちょっと不安なだけです。レビューしながら覚えればいいのです。今までも、基本的に技術は現場でおぼえてきましたし、そんな難しいことでもないかなと思います。
最高のメンバーがついているよね
それに、なんといっても、筆者のプロジェクトメンバーは筆者よりはるかに言語に詳しい最高のプロフェッショナルです。なので、彼らに謙虚に教えを乞えばいいのだと思います。最初の一回くらいは、皆を巻き込んで、会議室でプロジェクター使いながら、わいわいレビューしてみてもよいかも。
ただ、言語をおぼえた時に、今感じているメリットが消えてしまうのかと思うと、すこーし残念ですが。こんなイノセンスでピュアーな精神状態、果たして言語おぼえた後に、保っていられるだろうか…。
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