以前、記事「kindle沼に疲れたら?セールとの上手なつきあいかた」において、kindle沼を題材に、kindleの月替わりセールとの上手なつき合い方についてご紹介させていただきました。
この記事は案外と当たり記事で、ありがいことに方々からご好評いただくことができました。
今回は過去記事「kindle沼に疲れたら?セールとの上手なつきあいかた」の続編として「それでも買ってしまう場合はどうするか」について補足したいと思います。
それでも買いたい、買ってしまうkindle
以前の記事では、「読む本だけを買おう」という趣旨のもと、そのための少し変わったサンプル本の活用術をご紹介させていただきました。
kindle沼に疲れたら?セールとの上手なつきあいかた | 物を捨てきれないなりにミニマリスト目指す。
ですが、人には自分のスタイルというものがあります。いっきにまとめて買うのが、その人にとって最も自然で無理のないkindleスタイルだった場合、僕にはそれを否定する権利はありません。それでなくとも、ショッピングは楽しいものです。
というわけで、今回は「それでも買ってしまう場合、どうやって積み本状態を避けるか、心の重荷にならないようにするか」についてのちょっとした工夫をご紹介いたします。
新しい靴に煤をつける
ところで、皆さんは「新しい靴には煤をつける」という習慣をご存じでしょうか。
かつて、靴は午前に下ろすものだった
かつて、新品の靴・履物は朝に下ろすものとされていました。
理由は諸説あるのですが、昔の夜は暗いですから、慣れない靴で怪我をしないようにという戒めだったのではないかとされています。また、足は血液によって膨張しますから、足がむくんでおらず靴に入りやすい時間として、朝だったのではないでしょうか。
夕方や夜下ろす場合は、あえて煤をつける
ただ、実際には、どうしても靴を朝の内に下ろせない場合もあります。そのような夕方などに履く場合はどうするかというと、靴の裏に煤をつけて履きます。
あるいは、今ですと、靴の裏にマジックで×マークを書いたりするようです。なんというテレビ番組か思い出せないのですが、随分前に、俳優の伊東四朗さんが「新品の靴は裏にペンで×を書く。こう、ちょんちょんと」とおっしゃっていたりしました。
つまり、煤にせよマジックペンにせよ、少しでも靴を汚し、「これは新品ではないですよ。だから、夕方履いても大丈夫ですよ」という厄除けをするわけです。
ストア購入した本の全てを読む必要はない
さて、kindleの話に戻りましょう。前回の記事で、自分はこのようなことを書いています。
もちろん、一字一句全てを読む必要はなく、つまみ食いでいいのですが、とにかくその本での「食事」を終わらせてから、次の本に移ります。
巷間の読書術でもたびたびとりあげられますが、本というのは頭からお尻まで一字一句全て読む必要はありません。自分の気になったところのつまみ食いでよいし、つまみ食いだけで「ごちそうさま」を言っても別に問題はないのです。
つまらない、なんだかフィットしないと思った本を我慢して最後まで読もうとすることは、いうなければ、ときめかない服を「でも、高かったし、まだ着れるから」と無理矢理着るのに似ています。
シンプルライフにおける「ときめきの法則」は読書においても適用できるのです。
とにかく買った時点で少しでも読み始めてしまう
全ての本を「読みかけ」にする
今回ご紹介する積み本回避術では、この「全て読まなくていい」のルールを逆転の発想で利用します。
どういうことかというと、とにかくkindleストアで購入した時点で、少しでも読み始めてしまうのです。
「はじめに」などの序文を読み(長ければ飛ばし)、目次を飛ばし、本編の一ページ目をとにかく少しだけ読みます。少しだけ読んだら、もうやめてしまってOKです。とにかく一ページ目を読んでしまえば、後は積んでしまっても構いません。
仮に、こうして少しだけ読んでその後読まなかった本は、それで「読み終わった」と見なします。最初の一ページ目だけつまみ食いして「ごちそうさま」した状態です。逆に、もっと読み進めたければ、好きな時に読み進め、また自分の読みたいところまで読んだ段階で「ごちそうさま」します。
「読みかけ」の本は、いつ「読み終わった」にしてもいい
この方法は、本当の意味での「積み本」をなくしてしまいます。積んである本は、積んではあるものの、もう一ページ目に手をつけてある本です。最初のつまみ食いは完了しています。これ以上読みたいと思わなければ、いつでも「読み終わった」宣言をしていいのです。
やってみるとおわかりいただけるかと思いますが、この方法はすごく気楽です。
このkindle術は、「読まなきゃ」という気持ちをなくしてしまいます。もうつまみ食いは開始しているのですから、後は「もっと食べる」「ごちそうさまをする」の二択を自由にチョイスするだけでいいのです。そこに「食べなきゃ」の義務感はありません。もう食べかけなのですから。あとは、いつ食事を終わらせるか、それだけです。
一ページ目を読む=靴の裏につける×マーク
僕は、このとにかく一ページ目を読み始めてしまう方法を「新しい靴に煤をつける」と呼んでいます。
いわば、最初に読み始める一ページ目は、新しい靴の裏につける煤のようなものです。それによって、新品の靴は、「もはや新しくない靴」になります。同じように、一ページ目を読んだ本は、もはや未読ではなく、読みかけ本となるのです。
靴の裏にちょんちょんと×印をつけるように、それは簡単な作業です。
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