「Kindleのまとめサイトでどうにかこうにか1000日間生計をたてた話」を読んだので、感想レビューがてら積み本問題を考える。

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kindle系の情報まとめサイトとしては大手のきんどうさんが出されている「Kindleのまとめサイトでどうにかこうにか1000日間生計をたてた話」を読みました。

面白い本でした。文字媒体を評してこう言うのはおかしいかもしれませんが、畳みかけるようなマシンガントークでした。たとえるなら、ほとんどブレスをとらない講師による45分の濃縮プレゼンを視聴した気分です。

今日は、この本を読んで感じたkindle積み本問題について語りたいと思います。かつ、自分なりの解決案を提示できたらなと思っています。

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Kindleのまとめサイトでどうにかこうにか1000日間生計をたてた話」の中に、こんなクエスチョンがあった

熱心なkindleヘビィユーザほど購入した本を積んでしまう

くだんの電子書籍「Kindleのまとめサイトでどうにかこうにか1000日間生計をたてた話」の中にこんなクエスチョンがありました。

Q.キンドルで今、何冊くらい積んでます?それは読みきれそうですか? #きんどう本

背景として、kindle上陸時代からkindleを追いかけている熱心なリピーター層(いわゆるkindle廃)を中心に、大量に本を積んでしまう積み本問題の存在があります。

熱心なリピーターは、たくさん電子書籍を買いますが、読書時間の上限はどんなにがんばっても常人と同じ一日24時間です。となれば、積み本問題が持ち上がってくるのは自然な現象といえます。中には、千冊規模での積み本をされているかたも珍しくないのではないでしょうか。

積み本に嫌気がさしてkindle廃がkindleを去ると、周囲の人生が詰む

このkindle廃の皆さんは、kindleストアと、kindleストアに依存する各メディアのかたがたにとっては、お得意様です。下世話な言い方をすれば、ストアにお金を落としてくれる黄金のガチョウさんだといえます。

なので、積み本がボトルネックとなって、ヘビーユーザを中心にkindle離れが進むと、一帯が枯渇してしまいます。これは死活問題です。そこで、なんとかしなきゃという話になるわけです。

読むことを見限れば「いつか読む」の積み本は消える

ところで、上記のクエスチョン「積み本何冊?」に対する僕の答えは、0冊です。

何故なら、基本的に、僕の蔵書には「読み終わった本」「読み途中の本」「読まないぞと見限った本」の三種類しかないからです。

そのため、「いつか読もうと思っているけれど、手を付けられていない本」を積み本と呼ぶのであれば、僕の積み本は常に0冊になります。

これは、言葉遊びではありません。どうしてかというと、僕の考えている積み本解決案の基本的な考えは「読まないぞと見限る」というアクションにあるからです。

積み本は負の資産である

Kindleのまとめサイトでどうにかこうにか1000日間生計をたてた話」の中には、こんなくだりがあります。

週に一度更新するかしないかわからないブログに、ツイッターと同じ内容を垂れ流すフェイスブック。未読ばかりのLINEや最終更新が三ヶ月前のメルマガとかは負の資産でしかありません。

週に一度更新するかしないかわからないブログ~の部分は華麗にスルーするとして(げふんげふん)、おおむね、その通りかと思います。当ブログがfacebookに手を出していないのも、大体似たような理由です。いたずらに手を広げても火傷しちゃいそうだなーという肌感覚があるからです。

この「負の資産」という理屈は、積み本にも適用できるんじゃないかなと思います。すなわち、いつまでも読めずに積み上がっている本たちは負の資産なのです。「いつか読む」「でも読めてない」「いつ読むの?」「早く読まなきゃ」負の資産だから、我々はたくさんの積み本を前に、憂鬱な気分になるわけです。

負の資産は捨てるに限る

負の資産から脱出する方法は簡単です。負の資産を切り捨てましょう。それだけです。

「読まないぞと見限る」=「ごみ箱にポイする」「中古書店に売る」

ここで上述の「読まないぞと見限る」という考え方に戻ることになります。「いつか読む」をやめて「読まないぞと見限る」ことにしてみる――これは、物理的な書籍でいうならば「ごみ箱にポイする」か「中古書店に売る」アクションに相当する気がします。

いわば、僕の「読まないぞと見限った本」メソッドは、この「ごみ箱にポイする」の代替というわけです。

kindle書籍は、基本的に捨てることができません。端末から消すことはできても、クラウド上には購入書籍が生き残り続けます。そこで、ごみ箱コレクションを作り、その中にポイしてみる。部屋にある積み本は憂鬱の種だけど、部屋にあるごみ箱は気にならない。ビバ平和。そういうメソッドです。

kindleで「中古書店に売る」みたいなことを実現できないか

上記の「疑似ごみ箱」でも、個人が努力できる積み本脱却法としては充分ですが、今回は、もう一つのアクションにも焦点を当ててみたいなと思います。

書きたいのは、ずばり「中古書店に売る」の代替がkindleで実現できないかというアイディアです。

返品できて、いくらかキャッシュバックももらえるというのはどうか

イメージ的には「中古書店に売る」というよりは「kindleストアに返品する」形でしょうか。中古書店がkindleストアにすげ変わっている図式です。購買直後のキャンセル機能は既にkindleにありますが、そうではなく、この場合は、もっと時間をおいてからの返品をイメージしています。

返品すると、ユーザにはいくらかのキャッシュバックが入り、ユーザのクラウドから購入書籍が消失します。つまり「本を売った」状態です。

ストアの利益損失にはならない気がする

ここまで書くと、「そんな返本の仕組みなんて作ったら、ストア側にとっては利益の損失なんじゃないか」という意見を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。キャッシュバックの話が絡むので、その意見はごもっともかと思います。

でも、僕個人の感触としては意外に大丈夫なんじゃないかなーという気がしています。

「セール本を買ったものの読まずに積んでしまった」と「定価の本を買ったものの、読まなかったので返品しキャッシュバックした」は、俯瞰した場合、動くお金の額という意味では等価です。先に割り引くか後で払い戻すの違いだけだと思います。

そして、後者の方が、一連の流れを踏んだ後のユーザの印象はポジティブなものになります。(少額かもしれないとはいえ、お金が戻ってくるのですから)

ややこしいけど、kindle廃にはうってつけ

難点をいえば、セールに比べて返本機能の方がややこしいので、リードという意味で若干弱い点です。しかし、仕組みがわかっていればわかっているほど便利なので、ターゲットがkindle廃ならむしろトータルとしての販促力では勝るのではないでしょうか。

ただでさえポチり癖がついている重度のkindle廃。その最後の防波堤である「でも、買っても積んじゃうし…」という意識が取り去られるわけです。自分だったら「どうせ積んだら売ればいいんだし」に負けて、ぽんぽん大人買いしてしまいそうです。

まとめ

というわけで、返本機能の発案いかがだったでしょうか。

真面目に考えると、色々ブラッシュアップしなければいけない点は多い気がしますが(ギフト本を返本する場合とかプライムとか)、アイディアとしては面白くないですか?

kindleの蔵書整理機能は割とシンプルなものなので、単にクラウドを整理できるという意味でもある程度需要はあるのではないでしょうか。(期間限定の無料漫画とか。あれがクラウドにずっと残ったままだと、地味に邪魔だったりしませんか)

最大の障壁は、これが個人の努力ではどうにもならないことです。「返本機能の追加」となれば、kindleストア本体への改修が必要です。僕の本職はエンジニアなのですが、自分が「返本機能を追加しましょう!」と言われる立場だったとしたら、きっと苦い表情をするんだろうなーと思います。

とはいえ、個人的には、とてもほしい機能なので、amazonさんの今後の動向に期待したいところです。

追記 : 可能性くらいは、ありそう

記事執筆後、同書著者のきんどうさんから直接コメントをいただきました。

なんとamazonは中古売買の特許を既に取得済みとのこと。となれば、返本機能の実現&日本上陸もワンチャンくらいはありそうな気がいたしますね。

 

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ないなり
マキシマリスト的気質とミニマリスト的気質の間でゆらゆら揺れながら、日々を楽しんでいる気ままな人。

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